葬ろう部

いろんなことを書き記し葬っていくブログ

思っていたのと随分違った出産話

 

子供の誕生日が近づくと出産のことを思い出すんだ。

妊娠・出産についての思いを書いていく。

 

houmuroubu.hatenablog.com

 

この記事でも書いたようになかなかバタバタとした出産だった。

妊娠したらなんの問題もなく産めるもの。と思っていたのに。

全然想像した出産とは違った。

バースプランなんてたててカンガルーケア希望したけど

緊急帝王切開・緊急搬送でそれどころじゃなかったしw

それでも今無事にここに生きていてくれる。それだけでいいんだ。

 

 

最初で最後の妊娠という思い

このブログを読んでいる人はご存じかとは思うけど私はバツ2だ。

最初の結婚は10年ほどしていたけど子供も出来ず終わった。

 

最初の夫は私の前の結婚で子供が一人いたので

「自分には問題がない」と不妊治療にも協力的ではなかったし

私自身も不妊治療してまでは・・・と積極的にはなれなかった。

それでも「30歳までには産みたい(結婚が早かったから)」

という漠然とした思いがあり、それが叶わなかった時に

 

「私は子供が出来ない身体なのかもしれない」

「私のような人間に子供なんて来るはずがない」

 

とネガティブに諦め「母になりたい」と言う気持ちを封印した。

 

そして離婚後、元夫に出会い交際が始まり子供が出来た時は嬉しかった。

「これが最初で最後の妊娠かも」と。

 

出生前検査で思ったこと

妊娠して産婦人科に通院中に引っ越しをして病院が変わった。

その時に出生前検査をするかどうかの選択を迫られたのだが、

私は出生前検査の説明を聞いた上で受けないことにした。

というのも検査にはリスク(流産の可能性)があったからだ。

 

この検査の是非については個々の家庭での判断になるので

した方が良いとか悪いとかいうつもりはない。

ただ私は「最初で最後の妊娠」という思いが強くて

これでもし何かあったら・・・と思うと踏み切れなかった。

 

夫はもし障害があったらどうするの?と不安がっていたけど

「先天的に障害がなくても後天的に病気なり事故なりで障害を負うこともあるし

健康に問題なく育っても将来その子が犯罪者になることだってある。そういったことを起こりうること全部受け止めるのが親になるってことなんじゃないかな?それに今ここに宿った命を障害がわかったからってじゃあさようなら。って気持ちにはなれない」

というような話をしたら受けないことを納得してくれた。

 

普通分娩したかった

手帳が奥深くにしまわれているのでいつからだったかははっきりしないが

多分7か月ぐらいから子供は逆子になってしまった。

なので週1の健診を受け、逆子体操したり逆子を戻そうと頑張った。

いろいろ調べてお灸もしたし、外回転術により逆子を治す相談もした。

外回転術については出来る時期が限られているのと早産のリスクが高まる可能性があるということで断念。

 

今でこそ自然分娩だろうが帝王切開だろうが出産に変わりないと言えるけど

その時はやっぱり自然分娩で産みたい気持ちが強かったんだ。

でも結局治らず・・・。逆子だとお腹が張って苦しいんだけど

それでも歩くように指導されているから犬連れてひぃひぃしながら歩いた。

破水の前日(日曜日)も変わらず散歩をしていたけどいつもより痛い。

「週1の健診までにはまだ早いけど明日病院に行こう」

そう思っていた翌日の早朝に破水した・・・。

次の健診で帝王切開の日程を決めようという矢先。

臨月に入る一歩手前のことだった。

 

意外と冷静だった

破水といってもドバっとではなくチョロチョロ濡れる感じだったので

「これは破水か?もしかして尿漏れか?」と思いパソコンでググった。

破水による感染症の恐ろしさや、逆子で出てきてしまった場合、

参道で引っかかって出産が困難になる&胎児が死んでしまうなどの記事を読んだ。

 

もし勘違いで尿漏れだったとしても恥かくだけで済むけど、

もし破水で処置が遅れて子供が死んだら悲しいから病院に行こう。

そう決めてから入院準備、夫への各種手続きを紙に書きだして

夫を起こして病院に電話。「破水っぽいですね」と言うことで車で病院に。

そこからあれよあれよという間に「今から切ります!」となった。

 

帝王切開怖いー!お腹切りたくないー!なんて思ってたのに

いざ切るとなったら今更泣いても騒いでもどうしようもないし

子供の命が一番と思って、いろんな指示にも冷静に対処していたら

「落ち着いてますねー。何人目ですか?」と言われた。

 

初産だよ!!!

 

これは子供産んでから家庭訪問(早産もあり経過を見に来た)に来た保健士さんにも

「初めての育児とは思えないほど落ち着いている」と言われたので多分褒められてる。そう思っておこw

 

そうして子供はお腹から取り出されNICUのある病院に搬送された。

出産後聞いた話だとかなりへその緒巻き付いてたみたいなので

逆子から戻ることが出来なくなっていたようだ。

 

子供が小さい頃布団をぐるぐる巻きにして寝ているのを見ると

「きっとお腹の中でもこんなんだったんだろうな」と笑った。

(無事に産まれたから笑えるんだけどね)

 

小さく産んでしまってごめんなさい

「煌めく命」の記事でも書いたように、麻酔から覚めた後は

本当に出産したのかどうかも実感はなく、痛みに悶絶していた。

そして一人で病室にいるとメンタル的にも参ってしまって泣いたりも。

看護師さんに「小さく産んだからって自分を責めちゃだめ!」

「無事に産まれたことを喜びなさい」などと励まされたりもした。

 

NICUに届ける母乳の搾乳と三度のご飯以外は対してやることもなかったけど

NICUから産後すぐの子供の写真を貼ったノートが届き、

そこにはNICUでの様子などが書かれていたので、それを読み、返事や質問を書く。

NICUスタッフとの交換日記が入院生活の楽しみとなった。

 

夫は仕事が終わってから子供の病院に面会に行って私の病院にも来て

それから帰って二匹の犬のお世話だったから大変だったと思う。

今は離婚してしまったけれど、この時の頑張りには感謝している。

 

子供は一か月NICUに入院した。NICUでの話もいろいろあって書きたいけど

長くなってしまうのでまたの機会に。

 

まとめ

出産はマニュアルどおりにいかない。

簡単に妊娠して産めるわけではない。

奇跡の連続でこの世に命は存在する。

 

小さく産んだけど大きく育った娘の誕生を祝う日が今年もまた来る。

 

 

 

 

母親にはなれない。と思っていたあの頃の自分をここに葬ります。