葬ろう部

いろんなことを書き記し葬っていくブログ

居酒屋のみっちゃん

度々話に出している近所の居酒屋は

徒歩2分ほどでいける近場のオアシス。

そこに集まるのは70歳台の私の親世代が多く、

最年長は80歳すぎている。平均年齢が高い。

他ではババア扱いされる私も、ここでは

「若い子」として扱われるのが笑える。

 

みっちゃんはここの常連さんでドンピシャ親と同じ年齢だ。

早い時間に来ることが多く、行くのは20時頃

だいたい滞在時間1時間ほどの私とはすれ違いも多いけど

たまに会った時に話したりする。

 

みっちゃんはガハガハと豪快に笑う明るい人だ。

「私はブサイクだけど、男にはモテる。」

と言っていた。確かにちょっとトミーズ雅に似ていて(失礼)

美人とは言えないが、姉御的頼りがいのある魅力があり可愛らしい人だ。

何より肌がめちゃめちゃ綺麗なのに驚く。

なので肌のお手入れについて聞いたりもする。

 

私が離婚してからしばらくしてみっちゃんと会った時に

「次の男おらんのか?若いんだしまだまだイける!ガンガン行け!」

と、やたら煽られた。そして

「私なんてブサイクだけど男途切れたこと無いよ!」

とお決まりの台詞を言いながら、背中バンバン叩いてくる。

Theおばちゃんだw

 

まあ、もう結婚はいいかなーと私が呟くと

なんで?なんで?男たぶらかしゃー!と言うので

少し真面目に年頃の娘がいることを話すと

「あー。それね。私も子供が息子だったから再婚したけど、娘だったらしなかったわー」

みっちゃんも離婚再婚経験者である。

 

なぜ娘だとしないのか。は昨今のニュースで見ている連れ子の虐待問題である。

もちろん連れ子すべてがそうなる訳では無いけれど、

虐待されたケースにしても離婚にしても「そんな人だと思わなかった」から結婚した訳で、

離婚を2回も経験している身としては、見る目のなさには自信があるので(おい)

やっぱり子供に被害が及ぶリスクは避けたいと思うのだ。

自分がもしその年頃であったら「他人の男」と暮らすのは怖いだろう。

もちろん男の子でも虐待は起こりうるけれど、体が大きければ力で勝てるし、

性的虐待の被害は女の子よりは少ないのではないかな。

 

実際友達でも家に出入りしていた母親の彼氏に

手を出されそうになったと言っていた子もいる。

私自身も性的被害に合いそうになったことがあるからそこは慎重に考えてはいる。

男性を信じない訳では無いし、恋はしたいけれど積極的になれないのはそういった問題を考えているからだ。

 

みっちゃんとはそこまで詳しい話はしてないものの、

私と同じような思いがあって「娘だったらー」と言ったようだ。

 

「ま、恋くらいはしていいんじゃないの?」

「家に男連れ込まなきゃええことや」

 

と、みっちゃんはガハガハ笑った。

出会いがないなぁと言うと

 

「ここの店、ジジイしかいないでなー」

「あ、金持っとるジジイたぶらかしゃー」

 

またゲラゲラ笑いながら背中を叩いてくる。

豪快なお母ちゃんだ。

 

そうだね。もう少ししたら恋を出来るよう女を磨くよ。と言うと

「あんたまあまあ綺麗だよ。私には負けるけど」

ウーワッハッハ!!!と高笑いするみっちゃんとハイタッチをして、店を後にした。

 

なんか凄いパワーある人だ。

ここで会う年配の人を見る度に、私はあの年齢になった時に

あんなに元気でいられるかな?と考える。

みんないろんな人生経験をして強く明るく深みのある人となっていく。

 

私も豪快に笑いながら誰かの背中を押してあげられるそんなパワフルなおばちゃんになりたいな。

みっちゃん、ありがとう。

 

消極的な気持ちは少しここに葬ります。