みんな動く城
車を運転しながらふと思った。
自分って何度も事故にあった事故車でポンコツだな。と。
かろじて動いてはいるし、まだまだ走れる。
ここのところ走ることに疲れてしまっていたけど
ポンコツながらに走ってる。そう思ったら愛着すら湧いてきた。
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昔、近所に住んでいたおじいちゃんが乗っていたボロのキャロルを思い出した。
道路でその車の後ろにつくことになると時速20kmくらいでちんたら走るのでイライラする羽目になる
「あのクソ遅いキャロル」と地元の一部では迷惑な車として有名だった。
こんな感じのやつね↓
私の中でキャロルと言えばこっちの可愛いイメージだった。
なので最初はあれもキャロルなの?とビックリした。
ジェネレーションギャップ。
でもなんかその古いボロいキャロルと年老いたおじいちゃんの
共に年を取った感じがほのぼとして、私的にはそのキャロルに出会うと
ちょっとハッピーな気分になったもんだ。
後ろにつかない限りはw
ここからは想像の話になるけど、おじいちゃんはキャロルという相棒と長年連れ添い、
時には故障したり調子が悪くなったのをメンテナンスしながら大事にしてきたのではないか。
自身も加齢に伴う病気や怪我もあり、体をメンテナンスしながら。
そしていろんなところに出かけいっぱい思い出を作ったのではないか。
そんな風に勝手に思っていた。
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先日、車の修理をした。もう8年ほど乗っている自分的にはお気に入りのボロ車だ。
クーラー効かないなぁ、調子悪いなー、車屋さんに持っていこうかなーと
いつもの癖で先延ばしにしていたところ、梅雨明けのカンカン照りの日に
ボンネットから白い煙を吐き出した。オーバーヒートである。
すぐさま前回車検をお願いしたガソリンスタンドに持っていき見てもらうと
「ファンが上手く回ってない」とのこと。
今までは梅雨のおかけで、多少ヒートしても冷まされていたものが
雨が上がったがために冷やされることなく熱がこもったようだった。
もっと早く車屋さん(専門家)に見てもらえば良かった。
修理代はけっこうな額が飛んで行った・・・(泣)
ちょうどその頃、ボーナスや給付金が入って少しウハウハしたけど
お金は入ってもこうしてすぐに横に流れていく、世知辛さを感じた。
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人は生きていくうちに事故にあったり故障することもあるけど、
それを修理しながら状況に応じてカスタムして生きている。
やっとこ走る車もあれば、チューンナップバリバリのモンスターのような車も。
ハウルの「動く城」のようにいろんな装備をまとったり。
ボロボロつぎはぎでもポンコツでも動いていく。
人それぞれの「動く城」を作っていく。
ちゃんと動いていくためにメンテナンスとカスタムをしよう。
自分だけで無理やり治そうとせずに専門家の知恵も借りながら。
甘えるのが下手で自分でなんとかしようといじくりまわして
余計におかしなことになってしまうこともままあったけどw
年をとってボロになっていくポンコツな自分を愛でながら
まだまだ走っていく。いろんな景色を見たい。
錆びた部品は感謝を持ってここに葬ります。